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「引っ越すかもしれない」「まずは試してみたい」。そんなときに気になるのが、契約期間の縛りがなく、途中でやめても解約金がかからないウォーターサーバーです。
サーバー代が無料なのはなぜかを考えた記事では、サーバー代を契約期間の中で少しずつ回収する会社があることを紹介しました。では、契約期間がないプランや、解約金がかからないプランは、どうなっているのでしょうか。
先に結論を書くと、「縛りなし」「解約金なし」と書かれていても、契約時の負担が何もないとは限りません。この記事では、特定のプランをおすすめするのではなく、各社の公式サイトに書かれている条件をもとに、「なし」と書かれているものの中身を分けて見ていきます。
「縛りなし」と「解約金なし」は、同じではない
広告やプラン名には、似た言葉がいくつも並びます。ここでは、この記事の中での使い分けとして、次の4つに整理します(公式な定義ではなく、確認するときの整理です)。
- 契約期間なし:最低利用期間が設定されていないこと。ただし、これだけでは解約時の費用がゼロとは限りません
- 解約金なし:途中で契約を終えても、契約解除料や違約金がかからないこと。ただし、分割払いの残り、サーバーの撤去費・返却費などは別にかかることがあります
- 縛りなし:広告やプラン名で使われる言葉。期間の縛りなのか、解約金の縛りなのか、注文数の縛りなのか、何が縛られていないのかはサービスごとに確認が必要です
- 残債なし:購入型や分割払いで、サーバー代の支払いが残っていないこと。「解約金0円」でも、残りを払うケースがあります
もう一つ大切なのは、会社単位ではなく、プラン単位で見ることです。たとえばクリクラには、契約期間がなく解約違約金が0円の「ベーシックプラン」のほかに、3年の「お得スタートプラン」、5年の「超お得プラン」があります。ウォータースタンドも、「縛りなしプラン」は解約金が0円ですが、同じピュアライフには3年プラン・5年プランがあり、期間内の解約には解約金がかかります。
同じ会社でも、選ぶプランによって条件が変わります。「この会社は縛りなし」と覚えるのではなく、「このプランはどうか」を見るのが基本です。
契約期間がないのに、解約時に費用がかかることがある
「契約期間なし」と「解約時の費用なし」が別のものだと分かりやすい例が、アルピナウォーターです。
公式のよくある質問には、「契約期間はありません」と書かれています。一方で、同じページに、サーバー設置後2年以内の解約には14,300円(税込・1台あたり)、2年以上3年以内の解約には5,500円(税込・1台あたり)の解約手数料がかかると書かれています(関東エリアの例。関西・東海エリアでは1年以内11,000円、それ以降0円と、エリアによって条件が異なります)。
契約期間の欄だけを見ると「縛りなし」に見えても、解約手数料の欄まで見ると、一定期間内は費用がかかる設計になっています。
国民生活センターが紹介している相談事例にも、「いつでも解約可能で解約料もかからない」と説明されて契約したのに、契約書には5年以内の解約には高額な解約料がかかると書かれていた、というケースがあります。説明の言葉だけでなく、契約条件の文章で確認することが大切です。
期間なしと期間ありで、料金が異なるサービスもある
契約期間のないプランと、期間が設定されたプランで、料金が異なるサービスもあります。同じ会社のプランで比べてみます。
| 期間が短い・なしのプラン | 期間が長いプラン | |
|---|---|---|
| クリクラ(12Lボトル1本) | ベーシック(契約期間なし)1,750円 | お得スタート(3年)1,670円 超お得(5年)1,620円 |
| アクアクララ(アクアファブの場合) | 通常(1年未満の退会で途中解除料) サポート料 月1,650円・12Lボトル1,728円 | 2年割 サポート料 月1,430円・12Lボトル1,620円 |
| ウォータースタンド ピュアライフL(月額) | 縛りなし 3,300円 | 3年 3,080円 5年 2,860円 |
※いずれも税込。2026年9月時点で各社の公式サイトに記載されている内容です。おすすめ順ではありません。
たとえばクリクラで12Lボトルを月4本使い続ける前提なら、ベーシックプランと超お得プラン(5年)の差は、1本130円(1,750円−1,620円)×4本×12か月で、年間6,240円になります【独自計算】。ベーシックプランは初回特典の対象外で、初回のボトルも有料(3本5,250円)です。
一方で、5年間使い続けるとは限らない場合、この差だけでどちらが自分に合うかは決まりません。料金差を払って、契約期間の自由度を得ている、という見方もできます。
ウォータースタンドのピュアライフLでも、途中でやめる場合を考えてみます。以下は、この記事で紹介した料金条件と解約時期を前提にした独自計算です。
- 3年プランは、縛りなしプランより月額が220円安い
- ただし、1年以上3年未満で解約すると20,000円の解約金がかかる
- 1年半(18か月)で解約した場合、月額の差は220円×18か月=3,960円。解約金20,000円を払うと、縛りなしプランより16,040円多くかかる【独自計算】
ただし、この差は利用期間が長くなるほど小さくなります。3年以上使い続けるなら解約金はかからず、月額の差の分(220円×36か月=7,920円)だけ、3年プランのほうが総額で低くなります【独自計算】。
どちらが得かは、使い続ける期間と、途中でやめる可能性で変わります。「縛りがある=損」「縛りがない=得」と一概に決められるものではなく、契約期間と料金は、セットで考えるものです。
なお、浄水型でも考え方は同じで、プランごとに見る必要があります。この記事を書くにあたって確認した範囲では、楽水ウォーターサーバーは初回3年、しずくりあは5年未満、エブリィフレシャスは3年未満の解約で解約金がかかります。ウォータースタンドの縛りなしプランやセルフメンテナンス機種は、利用期間にかかわらず解約金が0円とされています。浄水型の中での選び方は、水道直結型と給水型を比べた記事で整理しています。
「解約金なし」でも、残りの支払いが発生する場合がある
「解約金なし」と「途中で一切お金がかからない」は、別のことです。分かりやすい例が、プレミアムウォーターの「famfit購入プラン」です。
このプランは、最低利用期間がなく、契約解除料も「なし」とされています。一方で、サーバー代を60回の分割で払う場合は、完済前(5年未満)に解約すると、残りのサーバー代を一括で請求されると公式ページに書かれています。サーバー代を66,000円(税込)で一括払いする方法もあり、その場合は月々のサーバー代の支払いはありません。
つまり、「解約金」(契約を途中で終えることへの費用)と「残債」(まだ払い終えていないサーバー代)は別のものです。解約金が0円でも、購入型で分割払いをしていれば、残りを払うことになります。
国民生活センターの相談事例にも、「月々のレンタル料を支払うと3年でお客様のものになる」と説明されたのに、実際は購入契約で、サーバー購入代金の残りとして約10万円を請求されたケースがあります。月々払っているのが、レンタル料なのか、サーバー代の分割なのかは、契約前に確認したい点です。
本当に「縛りなし」を選ぶなら、ここを確認
「縛りなし」「解約金なし」と書かれたプランを見つけたら、契約前に次の点を確認しておくと安心です。
| 確認すること | 見るポイント |
|---|---|
| 最低利用期間 | 何年・何か月か。「なし」と書かれているか |
| 解約金 | 途中で解約した場合にいくらか。エリアや機種で金額が変わらないか |
| 契約期間なし | 一定期間内の解約に、手数料がかからないか |
| 自動更新 | 期間が終わったあとに更新されるか。更新月以外の解約に費用がかかるか |
| 分割払い | サーバー代の残りを払う必要がないか |
| 休止・注文条件 | 使わない月にも費用がかかるか(一定本数未満でレンタル料がかかるなど) |
| 撤去・返却 | 解約時に、サーバーの撤去費や返送費が別にかからないか |
※具体的な金額や条件は会社・プランごとに異なり、変わることもあります。契約前に必ず公式サイトで確認してください。
この表は「何を見るか」の一覧です。実際の解約金の金額は、ウォーターサーバーを途中でやめるといくらかかるかを整理した記事で各社をまとめています。注文数や休止の条件は宅配型ウォーターサーバーの選び方の記事、自分の家で水をどのくらい使いそうかはウォーターサーバーの水を月に何L使うか考えた記事が参考になります。
具体例:クリクラのベーシックプラン
契約期間がなく、解約違約金も0円と公式に明記されているプランの例として、クリクラのベーシックプランを、上の表の見方で確認してみます。
- 最低利用期間・解約金:契約期間は「なし」、解約違約金は0円。設置料・解約時の撤去料も発生しないとされています
- その他の料金:あんしんサポートパック(月460円・税込)は、全プラン共通で加入が必要です。ボトル代は12L 1,750円・5.8L 1,030円(税込)
- 注文・休止条件:サーバーレンタル料は0円ですが、3か月で6本未満の場合は月1,100円(税込)がかかる場合があります
- 初回の費用と特典:初回のボトル3本が5,250円(税込)で、初回特典の対象外です
- 対象地域:お住まいの地域によっては、プランの対象外になる場合があります
「まず試してみたい」「いつ引っ越すか分からない」という場合には、確認しやすい条件です。一方で、同じ場所で長く使うことが決まっているなら、期間のあるプランのほうがボトル代は安くなります。どちらが合うかは、使い続けるつもりの期間しだいです。契約前に、公式サイトで最新の条件を確認してください。
※上のリンクは広告(アフィリエイトリンク)です。リンク先の公式サイトには、キャンペーンなど、ベーシックプラン以外の案内が表示される場合があります。
まとめ:「なし」の中身を、分けて見る
- 「契約期間なし」「解約金なし」「縛りなし」「残債なし」は、それぞれ別のことを指す
- 契約期間がなくても、一定期間内の解約に手数料がかかるプランがある
- 契約期間のないプランと、期間が設定されたプランで、料金が異なるサービスもある。同じ会社でも、プランごとに見る
- 「解約金なし」でも、分割払いの残りは払うことがある
- 契約前は、最低利用期間・解約金・自動更新・分割払い・休止や注文条件・撤去や返却の費用を確認する
「縛りなし・解約金なし」は、契約後の暮らしが変わる可能性がある人にとって、確認しやすい条件です。一方で、契約期間があるプランでは、料金が異なる場合もあります。
だから、「縛りがある=悪い」「縛りがない=良い」と決めるのではなく、自分がどれくらい使い続けるつもりなのか、途中でやめる可能性がどれくらいあるのかを考えて選ぶのがポイントです。


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