今のウォーターサーバーを別の会社に替えたい。でも、契約期間の途中なので解約金がかかる。そんなときに目に入るのが、「他社の解約金を負担します」「乗り換えでキャッシュバック」といった乗り換えキャンペーンです。
この記事では、特定の会社への乗り換えをすすめるのではなく、各社の公式サイトに書かれているキャンペーンの条件と、国民生活センターの情報をもとに、「解約金負担」をうたうキャンペーンでは何を確認すればよいかを整理します。今の契約をやめるといくらかかるかは、ウォーターサーバーを途中でやめるといくらかかるかを整理した記事で扱っています。
「解約金負担」なら、今の解約金は無料になる?
先に結論を書くと、「解約金負担」と書かれていても、今の契約を無条件で無料でやめられるとは限りません。今回確認した範囲では、次の3つが共通して気になる点でした。
- 負担の形が、会社によって違う(実際に払った額を上限まで負担する形と、決まった額の特典を渡す形がある)
- 先に自分で解約金を払い、条件を満たしたあとから受け取る形になっている
- 乗り換え先に、新しい契約期間や、早く解約したときの返金・違約金の条件が付くことがある
つまり、「解約金負担」という言葉だけでなく、上限、書類、期限、乗り換え先の条件まで見て、はじめて手元に残る負担が分かります。順に見ていきます。
解約金の負担には、どんな方法がある?
乗り換えキャンペーンと一口に言っても、今回確認した範囲では、中身は大きく2つに分かれました。
1つ目は、今の会社に払った解約金などを、上限の範囲で負担する形です。たとえばプレミアムウォーターは、「他社サービスの解約に伴い発生した費用(違約金、割賦残金、サーバー回収費用)」を、最大30,000円(税込)までキャッシュバックするとしています(プランによって上限16,500円(税込))。TOKAIのしずくりあも、旧契約先の解約金などを最大16,500円までキャッシュバックするキャンペーンを案内しています。
2つ目は、解約金の金額にかかわらず、決まった特典を渡す形です。たとえばオーケンウォーターの乗り換えキャンペーンは、JCBギフト券10,000円のプレゼントです。クリクラの「のりかえプラン」も、他社の宅配水からの乗り換えで15,000円、他社の浄水型からの乗り換えで最大30,000円のキャッシュバックと、金額が決まっています。
この違いで、手元に残る負担が変わります。上限のある形なら、今の解約金が上限を超えた分は自分で払うことになります。決まった特典の形なら、今の解約金が特典より高い場合、その差額は自己負担になります。ほかにも形がある可能性はありますが、まずは「実際に払った解約金を負担してくれるのか」「決まった額の特典なのか」と、「上限はいくらか」を確認します。
負担してもらうまでの流れは?
今回確認した範囲では、解約金負担のキャンペーンは、どれも「あとから受け取る」形でした。乗り換え先が今の会社に解約金を払ってくれる、という形ではありません。流れは、おおむね次のとおりです。
読者が一番誤解しやすいのは、この順番です。まず、今の会社を解約して、解約金を自分で支払います。次に、支払ったことが分かる書類を用意して、乗り換え先に、期限内に提出します。そのあと、確認を経て、キャッシュバックや特典が届きます。
順番や期限を決めている会社もあります。たとえばクリクラの「のりかえプラン」は、原則として他社サーバーの解約後30日以内の申し込みを求めています。しずくりあは、「3ヶ月以内に旧契約先を解約している場合」を対象にしています。今の会社をやめるタイミングと、乗り換え先に申し込むタイミングは、キャンペーンの条件と合わせて考える必要があります。
受け取りの時期も、会社によって違います。しずくりあは、所定の書類を不備のない状態で受領したあと、3か月以内に指定の口座へ振り込むとしています。オーケンウォーターは、1回目の定期便の支払い確認後に、簡易書留でギフト券を送るとしています。これらはあくまで各社の例で、「解約金負担は、いつも数か月後」と決まっているわけではありません。
「解約金負担」でも、確認したい条件
確認したい条件は、次のとおりです。
- 対象になる費用:違約金だけか、分割払いの残りやサーバーの回収費も含むか
- 上限額:いくらまでか。今の解約金が上限を超えていないか
- 対象になる人・プラン:対象外のプランや、対象外の乗り換え元があるか
- 必要な書類:領収書・明細・解約証明書のどれでよいか。名義や会社名、支払日が分かる必要があるか
- 提出の期限:今の会社の解約から何日以内か。乗り換え先の契約や配送から何日以内か
- 受け取り方と時期:現金・振込・ギフト券のどれか。いつ受け取れるか
- 乗り換え先の最低利用期間と返金条件:新しい契約期間はあるか。早く解約するとどうなるか
書類や期限は、会社によって細かく違います。たとえばプレミアムウォーターは、他社の解約金の支払いが分かる明細が「初回配送予定日から90日以内に本部に到着していること」を条件にしています。しずくりあは、旧契約先が発行した「解約金」「サーバー撤去費」などが明記された書類の提出を必須にしています。クリクラの「のりかえプラン」は、設置日から60日以内の申請を求め、1つの書類に「お客様名・他社名・商品名」が書かれていることなどを条件にしています。今の会社を解約するときに、必要な書類を発行してもらえるかも、先に確認しておくと安心です。
乗り換え先の条件も、一緒に見る
解約金を負担してもらえても、乗り換え先で新しい契約が始まります。キャンペーンの条件として、乗り換え先の利用期間が決められていることもあります。
| 会社・キャンペーン | 乗り換え先での条件 |
|---|---|
| プレミアムウォーター | レンタルは最低利用期間を満了する前、購入は利用開始日から5年経過する前に解約すると、キャッシュバック額の返金を求められる |
| しずくりあ | 1年未満で解約すると、キャッシュバックした金額を返済 |
| クリクラ のりかえプラン | 契約期間は5年。期間内の解約には違約金(他社の宅配水から乗り換えた場合、1年未満27,000円〜4年以上5年未満10,000円) |
| オーケンウォーター | 特典の発送前に解約すると、特典の権利は失効 |
※2026年9月時点で各社の公式サイトに記載されている内容です。キャンペーンの内容は予告なく変わることがあります。
つまり、今の解約金が負担されて実質の支払いが小さくなっても、乗り換え先で新しい「縛り」が始まることがあります。乗り換え先を短い期間でまたやめる可能性があるなら、キャンペーンの金額だけでなく、乗り換え先の契約期間と解約金まで見て判断したいところです。契約期間の見方は、「縛りなし」「解約金なし」の中身を確認した記事で整理しています。
条件を確認しないまま決めた事例
国民生活センターが紹介している相談事例には、条件の確認が大切だと分かるものがあります。ショッピングモールの特設売場で乗り換えを勧められ、「B社を解約する際に必要となる解約料はA社がキャッシュバックすると言われ」契約したところ、「後日、B社に支払った解約料を示す資料としてクレジットカードの利用明細の画像をA社に送付したが、キャッシュバックの適用対象外という通知が届いた」という内容です。
これは、公的機関が紹介している一つの事例です。口頭で「解約金は負担します」と言われても、実際の条件は、書面やキャンペーンのページで確認する必要があります。国民生活センターは、既にウォーターサーバーを使っている場合は、勧誘されたサーバーの機能や価格、契約形態を確認したうえで、「既存の契約内容と比較し、本当に必要な契約かどうかを考えましょう」と呼びかけています。
なお、イベント会場の特設売場などで契約した場合は、クーリング・オフの対象になる可能性があります。申し込み方によるルールの違いは、届く前・設置前のキャンセルについて整理した記事で扱っています。
乗り換える前に、今の契約と新しい契約を両方見る
解約金負担のキャンペーンは、「今の契約」と「乗り換え先の契約」の両方が関わります。申し込む前に、次の点を並べて確認しておくと、あとで「思っていたのと違った」を減らせます。
| 今の契約で見ること | 乗り換え先で見ること | |
|---|---|---|
| お金 | いま解約するといくらかかるか。いつになると下がる・なくなるか | 負担の形(実費か、決まった額か)。上限はいくらか |
| 手続き | 解約金の領収書や解約証明書を発行してもらえるか | 必要な書類。提出の期限。受け取り方と時期 |
| 期間 | 契約期間の終わりはいつか。更新月はあるか | 新しい契約期間はあるか。早く解約すると返金や違約金があるか |
※具体的な条件は会社ごとに異なり、変わることもあります。申し込む前に、公式サイトのキャンペーンページや規約で確認してください。
今の契約の解約金は、途中でやめる場合の解約金を整理した記事が参考になります。そもそも、どのタイプに乗り換えるかで迷っている場合は、乗り換え先のタイプ別の選び方をまとめた記事もあわせてどうぞ。
まとめ:「負担します」の中身を、条件まで確認する
- 「解約金負担」には、払った解約金を上限まで負担する形と、決まった額の特典を渡す形がある
- 今回確認した範囲では、先に今の会社に解約金を払い、条件どおりの書類を期限内に出して、あとから受け取る形だった
- 乗り換え先で、新しい契約期間や、早く解約したときの返金・違約金の条件が付くことがある
- 口頭の「負担します」ではなく、書面やキャンペーンのページで条件を確認してから決める
「解約金を負担します」という言葉だけで決めず、「いくらまで」「何を提出するか」「いつ受け取れるか」「乗り換え後にどんな条件が付くか」まで確認しましょう。今の契約の解約金と、キャンペーンの条件、乗り換え先の条件を並べてから決めれば、あとで慌てずに済みます。


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